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千分の一話噺

第31章 GalaxyAngels・一時の休息


「船長!バカンス行きましょ♪バカンス♪
バーベキューにスイカ割りに花火♪遊びた~い♪」
一仕事終えて基地に戻ると通信士のメルが我が儘を言い出した。
早くも長い金髪をポニーテールにして、Tシャツに着替えてバカンス気分全開での“お願い”だ。
周りのクルーも、うんうんと頷いている。
「まぁ今回はメルのお手柄だし…バカンスとまではいかないがたまには遊ぶか…。
よしっ!“オーシャンパラダイス”に行くぞ!」

惑星Sb-7、別名“オーシャンパラダイス”。
シリウス星系の第七番惑星で地球の半分くらいの大きさだが、表面のほとんどが海。
大陸はなく無数の小島が点在し先住民もいない。
その存在が一般的に知られていない、正にパラダイスの様な星だ。

「座標設定、ワープクルージング起動、目標オーシャンパラダイス!」
地球からの距離8.6光年、数分後には地球よりも青い水の惑星が目の前に現れる。
船内にやんやの歓声が上がった。

大気圏に突入し手頃な島を探す。
「着水と上陸挺の準備急げ!
バーベキューとスイカと花火、忘れるなよ!」
『イエッサー♪』
みんな、久しぶりの休息に笑顔で準備を始める。

船を島の近くに着水停泊させ、上陸挺で島に向かう。
浜辺に降り立つとシリウス蝉の大合唱が出迎えてくれた。
少しうるさいくらいだ。

「船長、スイカ割りしましょ♪」
メルがにこやかに俺の腕を引っ張る。
「俺がやるのか?」
『イエッサー♪』
クルー全員が笑顔で敬礼しやがった。
「分かった分かった…
今日は無礼講だ!」
『おぉ~♪』

いつも張り詰めた中で頑張っているクルー達もたまには羽根を伸ばさないと…。
海も気候も穏やかで、最高の休息になりそうだ。



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