• テキストサイズ

千分の一話噺

第258章 歳の差夫婦⑬・孫?


12月だと言うのに連日20度近い暖かい気温が続いている。
とは言え、寒い日はやっぱり寒い。

「最近暖かかったのに今日は冷えるね
なんか風邪引いたかも…」
珍しく旦那が弱気になっている。
「えぇ~大変!
咳は?熱は?頭痛くない?」
「そんなに慌てなくても大丈夫だよ
今、薬飲んだから…」
旦那は私に笑顔で答えた。
「でも、今日の実家の忘年会はどうするの?」
「熱もないし問題ないさ
行かないと親父が怒るしね」
旦那は苦笑いを見せた。
「そうなの?」
私は首を傾げた。
「ああ、なんか知らないけど君を気に入ってるんだよ」
私はちょっとびっくりした。
お義母さんとは仲良くしてもらってるけど、お義父さんとはあまり話しもしてないのに…。
「嫁と言うより孫みたいに思ってるみたいだよ」
旦那の言葉に狐に摘まれた様な気持ちだ。

夕方、旦那の実家に行くともう忘年会の準備が整っていた。
旦那の妹夫婦(私より年上な義妹)とその子供達も来ていて賑やかだ。
私もすぐに料理を手伝った。
みんなが好きなおでんと揚げ物やサラダなどがテーブルに並ぶ。

おでん鍋の湯気でリビングの窓ガラスが曇ってきた。
「暖冬と言われるけど、しっかり冬になっているんだね」
曇ったガラスに子供達が雪だるまの絵を描いていた。


end
/ 1578ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp