• テキストサイズ

千分の一話噺

第237章 相棒


西暦2222年、人類が宇宙に進出して一世紀以上が経っていた。



『今どこにいる?』
相棒からの通信だ。
「ニューヨークのSUSHI BARだ
お前も来いよ、手巻き寿司作ってやるぜ」
『呑気でいいな
事件だ、さっさと来い!』

非番だって言うのに呼び出しかよ。
俺は宇宙エレベーターを使いステーションに上がり、そこから警察専用の緊急シューターで署に向かう。
「ちっ、嫌いなんだよなぁこれ」

“ハッチロック……ゲートオープンします”

シューターは強烈な加速度で射出され、俺はシートに押し付けられる。
ステーションから署までは僅か3分で着く。
最速のパトロール艇でも30分は掛かるのに…。

「うぇ…気持ち悪っ…」
署に着くと相棒がニヤついた顔で待ち構えていた。
「早かったじゃないか」
「うるせぇ…
事件だろ?さっさと片付けようぜ」
「月面銀行に立て篭もってるアホをふん縛ってブタ箱に放り込むんだ
簡単だろ?」
相棒は親指を立てた。
「そうだな…
手巻き寿司を食い損ねた恨み、たっぷり味合わせてやるぜ」
「じゃあ、終わったらニューヨークのSUSHI BARで手巻き寿司パーティーと洒落込むか!」
相棒とハイタッチしてからパトロール艇に乗り込む。

『SW356パトロール艇、発進します!』



end
/ 1578ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp