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千分の一話噺

第232章 名探偵もビックリ


「探偵さん!大変!」
事務所に佳奈ちゃんとコロが駆け込んできた。
「ぐっ…!うぅっ!」
俺は昼飯で食べていたコンビニの手巻き寿司を喉につかえた。
慌ててペットボトルのお茶で流し込んだ。
「ど…どうした佳奈ちゃん!」
「テレビ!テレビ!」
佳奈ちゃんはすぐにテレビを点けた。

『わははっ
ラットキッド五世にそんな警備は意味がない!
この宇宙に私が盗めない物はないのだよ!』
テレビから耳障りな奴の声がした。
「なんで鼠が!」
『昨晩、ニューヨークの美術館で大変な事件が起きました!』
アナウンサーが事件の説明を始めた。
『美術館に予告状が送られ、その予告通りに怪盗が現れました!
先程の画像は美術館に侵入した怪盗が駆け付けた警官隊に向けて叫んだものです
この怪盗は浮世絵を何点か盗んだ様です』

「あの怪盗さんって凄いのね」
佳奈ちゃんが感心している。
「ワンワン!」
コロも何か喜んでいる。
「鼠の奴、日本で騒がれ過ぎてアメリカに逃げたのか?」
俺は首を捻った。
ニュースは更に鼠の話題を続けた。
『この怪盗は最近日本の地方都市で活動していたそうです
…えっ?
失礼しました
たった今また予告状が届いたそうです…』

まぁ鼠の目的が何か知らないが、こっちはしばらく静かで助かるな。



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