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千分の一話噺

第231章 歳の差夫婦⑩・新米


「ねぇ、そろそろ新米でしょ
楽しみね」
「そうだね
今月中頃には稲刈りも始まるし、みずみずしい新米が食べれるよ」
旦那の実家は農家だから毎年秋に採れたての新米が食べられる。
「今年も手伝いに行かないとね」
「やっぱりぃ…」
そう、収穫には人手がいるので私達もしっかり駆り出される。
その報酬が新米って事。
でも、実家に行くには何かしら手土産を持って行かないと…。
「しょっちゅう行ってるんだから大丈夫だよ」
「え~あなたは自分家だから良いけど、私はそうもいかないわよ」
旦那のお母さんは気さくな方で、嫁姑のいざこざなんてないけど、そこはやっぱり気を遣わないといけない。
「じゃあ、またワインでも持ってこうか
君の選んだワインはお袋が気に入ってたから…」
「ほんとに?じゃあ、ちょっと気になるワイン見付けたんだ
これから買いに行こっ♪」
「今買ってもまだ早いよ」
「ちゃんと飲んで味を確かめないとお母さんに失礼でしょ♪」
「はいはい、良い口実を見つけたね」
旦那様にはいつも見透かされてるけど、今回はちゃんとお母さんの為に選ぶんだから、ちょっと高くても良いわよね。



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