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千分の一話噺

第157章 歳の差夫婦④・ショッピング


すっかり秋めいて、街路樹の葉も色付き始めてきた。

「今年は秋らしい秋ね」
私と旦那は休日のショッピングを楽しんでいる。
近年は残暑が長く秋は短かった。
夏のTシャツからいきなり冬のコートでは、お洒落してショッピングする気にならない。
ちょっと肌寒いくらいがちょうど良いのよね。

『カサッ』

落ち葉を踏んだ音に旦那が反応した。
「もう少ししたらまた山梨に行くか?
今度は紅葉狩りに…」
さすが私の旦那様、よく分かっている。
「もちろんワイナリーもね♪」
私のテンションが上がった。

ショッピングも楽しんで(と言ってもほとんど目の保養だけど…)最後に食材を買いに近所のスーパーへ寄った。
「どうしよう…」
私が悩んでいると旦那が牛蒡に目を付けた。
「牛蒡に人参に油揚げで炊き込みご飯にしよう
昨日の牛肉が少し残ってるから具材を油で炒めてから炊き込めば美味しいよ」
旦那は炊き込みご飯が大好きでいろいろなアイデアも出してくれる。
私もその炊き込みご飯が食べたくなった。
食材と食後のデザートも買って家路を急ぐ。
「早く帰らないとアイスが溶けちゃうよ」
旦那はマイペースだからいつもの様にのんびり歩いている。
私が急かして旦那の手を引く。
旦那はやれやれといった顔はするけど、ちゃんと荷物を持って歩くスピードを上げてくれた。
「帰ったら牛蒡の炊き込みご飯よ!」



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