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千分の一話噺

第131章 名探偵再登場


俺が事務所で昼メシを食っていると若い刑事二人がやって来た。

「この町に私立探偵なんて居たんですね」
いきなり失礼な事を言いやがる。これだから公僕は好きになれねぇ。
「へぇー今時、鉛筆使ってるんですか?」
「鉛筆は探偵の基本的な道具だ
使い方によっては指紋採取も出来る…
ところで警察が俺に何の用だ?」
露骨に嫌な顔をしたが、こいつらは気にも止めてない。
「ある事件であなたの名前が出て来たんで話しを聞きに…」
そんなくだらない事なら食後のデザート食いながらでもいいな。俺は食べ終えた弁当を片付け冷凍機からヨーグルトアイスを取り出した。最近の研究でヨーグルトは頭にも良いって話しだから、食後のデザートはヨーグルト系に変えた。
「ある事件てなんだよ?」
ヨーグルトアイスを食べながら若い刑事に聞いた。
「被害者のメモに『探偵RT』と書かれてあって…、『RT』ってあなたのイニシャルですよね?」
「あぁ確かにイニシャルはRTになるが?」
俺は刑事を睨みつけた。すると刑事は写真を俺に見せた。
「この男に見覚えありますよね?」
「…以前、俺が捕まえた奴か…
コイツがどうしたんだ?」
「…殺されたんですよ」
刑事はあっさりと答えた。それで俺の所に来たのか。
「まさかとは思うが、俺は容疑者か?」
「犯人は捕まってますが、名前が出ている以上、話しを聞かない訳にはいかなくて…」
お決まりの関係者の証言取りか…、俺は仕方なく知ってる事を話すと刑事達は帰っていった。

全く昼メシ時に騒々しい奴らだ。さて、猫捜しに行くか。



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