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千分の一話噺

第108章 夢


達也くんは夢を見ました。

大空を鳥になって羽ばたく夢です。

「もっと高く、もっと遠く…」

達也くんは一生懸命、力いっぱい翼を羽ばたかせました。

それでも達也くんは目的地に着きません。

「なんで辿り着けないの?」

達也くんは諦めそうになるけど、それでも頑張って翼を羽ばたかせます。

達也くんの住んでる街が小さく遠くなりました。
富士山を超えるまで高く飛んでいます。

「天国ってまだ高いの?」

達也くんは亡くなったお祖父さんに会いたくて天国を目指しているのです。
だから諦める訳にはいきません。

雲を突き抜け更に高く遠くへ飛んで行きました。

それでも天国に着きません。

「…もうダメだ」

達也くんは力尽きてしまいました。

落ちると思った瞬間、誰かに抱き留められました。

「よう頑張ったな」

懐かしい声が聞こえます。

「おじいちゃん…」

達也くんはお祖父さんの顔を確かめ様と目を開くと、そこにはお父さんとお母さんがいました。

「達也!良かった!」

お父さんとお母さんは泣きながら達也くんを抱きしめました。
達也くんは交通事故で意識不明になっていたのです。

「僕、夢でおじいちゃんに会ったよ」



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