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千分の一話噺

第106章 年明けの衝撃


大晦日、俺は仲間達と共に横浜に向かっていた。

別に横浜で何か目的がある訳じゃなく、ただ走り回りたかっただけだ。
俺の車で第三京浜をぶっ飛ばし横浜に向かった。
途中でポルシェにぶち抜かれたり、横浜手前で大渋滞にハマったり…。
そんなこんなで車の中で日付が変わった。

「ハッピーニューイヤー!」

そりゃあ、車の中は大騒ぎさ。
カーステレオでガンガンに音楽を鳴らし、みんなで唄いまくって新年を祝った。

その後は、横浜から鎌倉近辺まで走り回り、帰りがけにファミレスに寄ってちょっと腹ごしらえする。

仲間達を送り、実家に戻った俺はその光景に正月気分も吹っ飛んで血の気が引いた。

家の周りには赤い回転灯を煌々と光らせた消防車が何台も止まっている。
車では家に近づく事さえ出来ず、路駐して走って家に向かった。

どうやら放水はしていないが消防隊員が世話しなく動いている。
家を見たが特別変わったとこはなく、消防隊員はうちの裏手に出入りしていた。


…うちじゃないのか!


正直、膝から崩れ落ちそうだった。
裏手の家でボヤ騒ぎがあって消防車が来ていたらしい。
家や家族が無事だったことに心底安堵した。

あの年明けだけは一生忘れないだろう。



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