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千分の一話噺

第100章 俺とあいつ④・看病


『ねぇ今日暇?』
あいつからの突然なメール。
「暇ちゃ暇だけど、何だよ?」
俺が返信すると、またすぐにメールが着た。
『なんかインフル掛かっちゃったみたいなんだ』
インフルエンザか…、流行り出したからな。
「病院行ったのか?
薬が効くまで大人しくしてろよ」
『うん、病院にも行ったし、大人しくしてるけど、お腹空いちゃった』
あいつたしか実家だったよな。
「家の人はどうした?
お前実家だよな?」
『今日はみんな出払っちゃって、誰もいないんだ
ご飯作りに来て~』
俺が料理?無茶苦茶だな。
しかし、ほっとく訳にはいかないし…。
「料理は無理だから、弁当買って行くから大人しく待ってろよ」
『やった~
大人しく待ってる♪』


俺は急いであいつの家に向かった。
途中のコンビニで弁当や飲み物やデザートまで買って…。

「おい大丈夫か?」
「遅い!お腹ペコペコだよ」
玄関まで出てきたが、たしかに具合悪そうだ。
「弁当温めるから、お前は大人しく寝てろ」
台所で電子レンジを借りて弁当を温め、あいつの部屋に持って行く。

「ありがとう♪
助かったぁ」
コンビニの弁当を美味しそうに頬張る。
「あっ、お礼にインフルあげるよ」
「バカヤロー!
そんなもんいるかっ!」

ケラケラと笑うこいつの笑顔が俺にはボーナスのようなもんだ。



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