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千分の一話噺

第94章 ミューの日常③・ご馳走


「ただいま~
母さん、良いもの買ってきたわよ」

ご主人様が機嫌良く帰ってきた。
見ると何かの包みを大事そうに抱えている。
「にゃ~」
構ってほしいとご主人様の足元に身体をスリスリ。
「ミュー、ちょっと待って
これ冷蔵庫にしまうから…」
ご主人様は包みを開けてビンを一本、冷蔵庫に入れた。
「何それ?ワイン?」
「そう、ボジョレーよ」
「ボジョレーって、最近解禁したとかってやつ?」
冷蔵庫の前でご主人様とお母さんは楽しそうに話し込んでる。

何か構って貰えそうもないからコタツに入る事にした。
気持ち良くうたた寝してるとご主人様が呼んでいた。
「ミュー、ご飯よ!」
コタツから顔だけ出して確認する。

クンクン…、今日はツナかな?

「にゃ~ん」
喜んで駆けて行った。
「今日は特別なご馳走よ」
お皿を見たらツナにささみまで入ってる。
何で特別なんだろうと思ったけど、ご馳走の誘惑には勝てなかった。
とりあえず完食してから、ご主人様の膝に飛び乗った。

ご主人様もお母さんもお父さんも何かご機嫌だ。
「ミューも呑むか?」
お父さんが手に赤い飲み物を一滴落として勧めてきた。
「父さん!ミューにはダメよ!」
「舐めるくらいなら大丈夫だよ
縁起物なんだから」
ご主人様達が美味しそうに飲んでるからちょっと舐めようとしたらご主人様に止められた。
「ミューにはこっちよ」
ご主人様が木天蓼(またたび)をくれた。


ニャンか目が回るにゃ~。



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