第714章 寝正月
「今年は暖冬だって言ってたけど、なんだ?この暑さは?」
昨日は最高気温が15~6度だったのに、まだ朝なのに35度を超えている。
「…いったい何度まで上がるんだ?」
テレビでは異常気象の話題で持ちきりだ。
「暑い…
正月なのにTシャツ一枚なんて有り得ないだろ!?」
気温はどんどん上がり昼には40度を超えた。
『気象庁は酷暑警報を発令しました
外での運動、不要不急の外出は控えるようにと…
明日は更に気温が上がると予想されます』
テレビで緊急ニュースが流れた。
「マジかよ…
せっかくの正月休みだっていうのに…」
だからと言って、特にどこかに出掛けるとかはないが、こんなに暑くては寝て過ごすなんて出来そうもない。
「俺の寝正月が…」
あまりの暑さに目眩してきた。
「う~…暑い…暑い…暑い…、あ…つ…い………」
気を失なった。
「うわぁっ!!!
はぁはぁ……、ゆ、夢か…
…これって初夢になるのか?
嫌な初夢だな…」
寝汗でびっしょりだった。
その夜、目眩と共に高熱が出た。
「ううっ…、寝正月には寝正月だけど…」
結局、正月連休はずっと寝込むことになった。
end