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千分の一話噺

第686章 果報は寝ても覚めても現実だ


今日はいよいよ決勝戦。

ノーシードだった俺達は並みいる強豪を退けながら決勝戦まで勝ち上がった。

「ここまで来て負けてたまるか!?
俺達が甲子園へ行くんだ!」
「当たり前や!
ここまで来たら直球勝負や!」

そして俺達は決勝の舞台へと駆け上がった。
割れんばかりの歓声と拍手に迎えられ…。


「どぉもぉ~!黒川で~す」「白石で~す」
「「二人合わせて…ブラック&ホワイトで~す!」」

「俺たちもやっとここまで来れたなぁ!」
「何言うてん?昨日もこの舞台やんか?」

「いや、そうじゃなくて…」
「もう忘れたん?
直球勝負でドッカンドッカン笑かせたやろ」

「いや、決勝の…」
「何かぁ?直球やなくてカーブにしろってか?」

「お前はどこの甲子園めざしてんだよ!
ここはお笑い甲子園の地方大会決勝だぞ!」
「分かってるって!
大谷翔平みたいに二刀流で甲子園や」

「お笑いと野球の二刀流か?」
「そうそう!投げては笑かせて、打っては笑かせて…
…って、違ぁう!」

「じゃあ何の二刀流なんだ?」
「学生の二刀流言うたら文武両道やろ!?」

「…真面目かっ!」
「このお笑い甲子園が終わったら、クイズ甲子園や!」

「それって両方とも文の方だろ!?
武はどうした?」
「じゃあ、やっぱり野球…、フォークで三振や!」

「…フォークだけに見事に落ちました」

「「どうもありがとうございました!」」


俺達の負けられない戦いは終わった。
後は結果を待つばかり…。


end

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