第685章 異世界アパート28
今日は花火大会、涼子と浴衣を着て川沿いを歩く。
「ねぇ、綾子
今日の占い見た?」
「朝のテレビの?…確か蟹座が良かったみたいよ」
朝の情報番組の最後にやってる星座占いだ。
「な~んだ、蟹座かぁ…」
涼子は自分の星座じゃなくてがっかりした。
「私は3位だったわ
ソフトクリームがラッキーなんだって…」
別に信じてる訳じゃないけど、ラッキーと言われると食べたくなる。
「じゃあ、私も今日はソフトクリームにしよ」
私達はソフトクリームを食べながら花火を楽しんだ。
「…ねぇ、涼子は異世界とか信じる?」
「えっ?何、急に?…異世界って小説とかマンガの世界でしょ?
ある訳ないじゃん…」
普通はそうよね。
「あはは…、最近、異世界マンガにハマってて…」
私は苦笑いした。
「…でも、本当にあったら面白いかもね
冒険者とか勇者とか…ワイルドな男がいっぱいいそう♪」
やっぱり、そっちにいくんだ…。
花火大会が終わり私は涼子と別れアパートに戻ると…。
「…浴衣でグランロールスに行っても大丈夫かな?」
そのまま異世界へ飛んだ。
浴衣なら作ろうと思えば異世界《あっち》でも作れるし、異国の衣裳と言う事なら怪しまれない。
「アヤコ?何その服!?」
外に出るとナタリーに出くわした。
「おはよう、ナタリー
これは浴衣って言って、私の故郷の衣裳なのよ」
私はくるりと回って見せた。
「うわ~素敵!
アヤコ、凄い似合ってるわよ!」
ナタリーは大喜びだ。
それに気を良くして、店にも着ていった。
カタリナやお客さんにも好評で、しばらく浴衣で店に出ることになってしまった。
end