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千分の一話噺

第677章 最高の朝


今週末は久しぶりにソロキャンプをするつもりでいた。

昨今のキャンプブームのおかげで良くも悪くもソロキャンパーが増えた。

良い点は、キャンプ用品が手に入りやすくなった。
昔は専門店までいかないとなかった物が、最近はホームセンターなどでも手に入る。
しかも、種類も増えたし便利にもなっている。
キャンプ出来る場所も増えて、近くで気軽に出来るようになった。
悪い点は、粗悪なキャンパーが増えた。
危険な場所に入り込むわ、直に火を起こすわ、ゴミは持ち帰らないわ…。
マナーもモラルもあったもんじゃない。
そんな一部のアホのせいでキャンパー全体が悪く見られるのは納得いかない。
「まあ、ブームが過ぎれば少しは落ち着くか…」
とにかくキャンプの準備をして、車を走らせた。

『…台風5号はスピードを上げて…』

カーラジオから天気予報が流れる。
「夜は天気が崩れるかな?」
台風はあまり気にせず、キャンプする場所に向かった。
キャンプ場ではないがキャンプが容認されている河辺の近くにある駐車場に着いた。

五歳が降り始めていたが、荷物を担いで河辺に下りて場所を選ぶ。
「さすがにこの天気じゃ、にわかキャンパーはいないな」
雨で水位が上がる可能性があるので、出来るだけ川から離れ高い位置を探す。
大きな木の下でしっかりテントを設置し、雨が当たらない所で簡単な料理を作る。
「これぞ、キャンプの醍醐味だ」
キャンプ飯を食べていると雨が本降りになりだした。
ラジオで天気を確認しながらテントの中で過ごす。
「晴れれば綺麗な星空が見えたのにな…」
台風の影響は朝まで続くようだ。
それでも、雨風は危険な程ではなくテントの中でぐっすり眠れた。

朝になりテントを出ると綺麗な虹が掛かっていた。


end

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