• テキストサイズ

千分の一話噺

第673章 満月に吠えるのは狼か? 後編 


相方は二発目を撃つがあっさり避けられた。
「くっそぉーっ!」
「弾の無駄遣いは止めとけ…
こいつはお前の動きから発射角度を計算して瞬時に動いてるんだ」
俺はこのAIが作業用なのか?疑問に思った。
「ふん、しょうがねぇな
だったら避けられないくらいに近付けばいいんだろ?」
相方は鋼鉄の檻の鍵を開け中に入った。

『敵ト認識、攻撃ヲ開始スル』
「こいつ喋れるのか?」
アンドロイドは相方に殴り掛かってくる。
「おっと!その程度のスピードじゃあ俺には当たらないぜ」
「気を付けろ!
相手は強化プラスチックだが、まともに当たったら痛いじゃ済まないぞ」
アンドロイドはどんどんスピードアップしてくる。
「こいつ、どうなってるんだ?
スピードが上がってるぞ!」
「お前の動きを計算して予測して動いてるんだ
どこでもいいから一発撃ち込め!」
相方はアンドロイドの攻撃を避けながら後ろに回って銃を撃つ。
「なっ!こいつ後ろにも目があるのか!?」
アンドロイドは回し蹴りで、弾を避けつつ相方を蹴り飛ばした。
「おい!大丈夫か!?」
「こ…、こんくらい…どうってこと…ないぜ」
相方はヨロヨロと起き上がる。
そこにアンドロイドが襲い掛かる。
「まずい!避けろっ!」
俺は叫んだが…。

銃声が倉庫に響く。
「…ふう…やっとくたばりやがったか…」
アンドロイドが相方を殴る寸前、相方はバランスを崩し攻撃を避けた。
と、同時に銃でアンドロイドの頭を撃ち抜いていた。
兜の中のAIは破壊され任務は完了した。
「…バランスを崩したからAIでは計算出来なかったか…しかし、このAIは戦闘用…
まあ、俺達には関係ないか」
依頼人から報酬を受け取り、月が照らす街に戻った。

俺達はこの街の掃除屋《スイーパー》、依頼されれば何でも掃除する。


end

/ 1580ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp