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千分の一話噺

第650章 異世界アパート24


『初詣行こうよ』
涼子からメールが着た。

私は近くの神社で済まそうと思っていたけど…。
「ダメダメ!
ちゃんと格式の高い神社じゃないとご利益ないからね」
涼子はそう言って私の腕を引っ張った。
「…どこへ行くのよ?」
「この辺りで一番格式の高い大野國魂神社よ」
そこは電車で30分くらい掛かる場所だった。

格式とかご利益とかそれらしいこと言ってるけど、涼子の狙いは正月限定の御朱印なのは分かっている。
異世界《グランロールス》に行ってる私からしたら、御朱印って魔法の御札に見えるのよね。
(向こうへ持っていったら魔法が使えたりして……
な、訳ないわよね)

「綾子も御朱印集めたらご利益あるかもよ?」
「じゃあ、涼子は何か良いことあったの?」
「…こういうのは気持ちの問題なのよ」
「…ってことは、まだ何もないのね」
涼子は苦笑いするしかなかった。


end

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