第640章 外食
昨今、電気代もガス代も値上がりし否が応でも省エネを意識してしまう。
まあ、本来の省エネとは意味合いは違うが…。
「冗談じゃないわ!
私の推しはみたらしなんだから!
なんで醤油の焼き団子なんて買ってくるのよ!」
彼女は烈火の如く怒っている。
「これは別にお前のために買ってきてわけじゃない
俺が食べたいから買ってきてんだ」
俺は冷静に言い返す。
「私がいるのに…」
彼女は恨めしそうに俺を見上げる。
「お前、飯食べたばかりなんだろ?
俺はまだ昼飯食ってないんだよ」
俺は昼飯代わりに団子を買っただけだ。
「えぇ~そうだけどぉ、デザートは別腹よ」
「…団子まで別腹かよ?」
「だって、アンコとかきな粉とか甘いの多いじゃん!」
分かるような分からないような理屈だ。
「だったら自分で買って食べな」
俺は少し呆れ気味に言い放つ。
「…ところで…何で…お昼…食べて…ないの?」
「食べるか喋るかにしてくれるか?」
彼女はみたらし団子を食べなから聞いてきた。
「…最近、ガスも電気も食材も高いからな
自炊より外食の方が安いんだよ」
「…何それ?
でも、みたらし食べれたから許す」
何故か上から言われた。
end