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千分の一話噺

第636章 特番


ここはとある会社の会議室…。
おっさん連中が渋い顔して知恵を絞っていた。

「今年の秋の特番はどうする?」
「う~ん、秋だからって旅にグルメじゃ芸がないよな」
「それに、旅番組やグルメ番組は通常番組でやってるし…」
「後はクイズか?芸人が何かに挑戦するとか?」

頭を悩ましていた。
しかし、どれもテレビの特番としては、さして目新しくない。

「新しい企画なんて考えられないよ
どれも、もう、過去に何かしらでやられてる…
後は組み合わせを変えたり、出演者で誤魔化すくらいだ」

特番となれば大手のスポンサーも付くし、社運が左右されるくらいのプレッシャーも掛かる。

「お昼ですよ~♪
良い案が出るように秋らしく栗ご飯弁当です!」
「…やっぱりグルメ番組か?」
「じゃあ、昔の特番をリニューアルするか?」
「昔の特番?」

幾つか昔の特番のVTRを探して検討する。

「オールスター運動会なんてどうだ?
最近、こういった特番もないし…」
「それって出演者のギャラが膨大になるからやらなくなったんだろ?
人気アイドルを揃えないと誰も見ないからな」
「じゃあ、これなんかどうだ?
これなら適当なタレントでも出来そうだぜ」
「今更、コスプレなんて…
…ん?待てよ、これなら…」

秋の特番…。

『オールスター秋のコスプレ大運動会!』


end

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