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千分の一話噺

第60章 ミューの日常①・ひなたぼっこ


2月になったのに、暖冬なせいかインフルエンザがいつもより遅く今頃流行している。

うちのご主人様も例に漏れず、誰かに移されて来たようだ。
「こほっこほっ…ミュー、移るから他で遊んでて…」
傍に居たかったのに部屋から出されてしまった。
人間のインフルエンザは我ら猫に移らないから大丈夫なのに、ご主人様はその事を知らないようだ。
「ニャ~ニャ~」
何度か鳴いてドアに爪を立てたが入れてはくれない様だ。

他で遊んでと言われても外は寒くて出たくないな。
仕方ない、隣の部屋の出窓でひなたぼっこでもするか…。

南向きの出窓はちょうど良い感じに日が当たっている。
ひょいと飛び乗ると、そこは楽園の様な日だまりだ。

窓の外には、梅がちらほらと花を咲かせている。
雀が枝から枝へ移っているのを見ると、ちょっと血が騒ぐ。
まぁこれは本能だから仕方ない…。

「ふゎあ~」
でも、暖かくて寝ちゃいそうだ。
ご主人様が元気になったらたくさん遊べる様に、それまでちょっと寝とこう…。

早く良くなると良いニャ~。



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