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千分の一話噺

第595章 謎の隣人


突然、ヘリコプターが家の目の前に降りてきた。
「…何だ?」
ドアが開き、降りてきた男はいきなり…。
「オエ~!ゲロゲロ~!」
吐いた。

「なんだ?あんたは!?」
「し、失礼しました
隣に越してきた桜井と申します」
ゲロ男は、お隣さんだった。
「…ヘリで引っ越し?
あんた何者だ?」
「私は…」

ワン!ワン!

犬が吠えた。
「…をやってます」
「え?今なんて?」
「この子はタンポポです」
犬を紹介された。
タンポポと呼ばれた柴犬は尻尾を振って喜んでいる。

結局、彼が何者か分からなかった。

ド田舎の一軒家、駐車スペースには困らないが、まさかヘリコプターを停めるとは…。
(自家用ヘリなんて、どんだけ金持ちなんだ?)
「あっ、これ引っ越し釜飯です」
「か、釜飯!?」
「私の田舎では釜飯を振る舞うんですよ」
桜井氏はそう言うと釜飯を差し出した。
「これはどうも…」
受け取るしかなかった。

翌日、象さんマークの引っ越し屋のトラックが荷物を運んでいた。
すると、彼の家族らしき人がうちにやって来た。
「どうも、桜井の妻です」
上品な佇まいだが、感じの良い奥さんだ。
「長女です」
清楚な感じで俺の好みだ。
「次女で~す」
おもいっきり女子高生だ。
「三女ですぅ」
何故かランドセルを背負ったままだ。

…で、四人揃って…。
「「「「引っ越し釜飯です」」」」
「一人暮らしなんでそんなには…」
「一人ひとつが我が家の家訓なんです」
釜飯4つ差し出された。

目眩がした。


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