第555章 ゴールの向こう側に光りは見えたか?
運動の秋、運動会の秋だ。
まずは100m走だ。
『ヨーイ、ドン!』
号令と共にスタートダッシュしてトップのままゴールした。
僕の足の速さは学年でトップだ。
負ける訳がない。
次は学年で赤組白組に分かれての玉入れだ。
僕もみんなも頑張ったけど負けてしまった。
けど、まだまだ始まったばかりだ。
午前中は僕の出番はもうないから精一杯応援した。
そしてお昼のお弁当!
鮭と焼きタラコのお握りとタコウインナーに卵焼き!
どれも僕の大好物ばかりだ。
ここまでは僕のテンションも高かったのだが…。
なんで運動会にフォークダンスなんてあるんだ!?
スポーツは万能なのに苦手な音楽が運動会に入ってるなんて…。
練習の時から上手く出来ない。
手も足もバラバラだ。
なんでみんなこんなに難しい事が出来るんだ?
最後はクラス対抗リレーだ。
もちろん僕だけじゃ勝てないが、みんなの力を合わせれば勝てる。
これに勝てば僕達の優勝だ。
アンカーの僕は三位でバトンを受け取った。
前の二人とそんなに離れていない。
すぐに一人抜いた。
一生懸命走った。
ゴール目前で並んだまでは分かったが…。
「やったぁ~!優勝だぁ!」
みんなが僕に駆け寄ってきた。
end