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千分の一話噺

第550章 お祭り男の苦悩



10月、秋本場に合わせて衣替えの時期だ。

近年は10月になっても真夏日なんてザラだったが、今年は秋らしい10月になりそうだ。
「なんかすぐに長袖着そうな気温だな…」
天候不順で気温が極端になってきている。
いきなり暑くなったり寒くなったりと、特に季節の変わり目は正直着る物に困る。


が、それよりも重要な事が起こった。


「今年も秋祭りは中止らしいぜ」
仲間からのメールだ。
「何っ!?またかよっ!…まったく、いつまでコロナなんかに振り回されなきゃならないんだ?」
春の祭りも、夏の祭りも、秋の祭りもこれで二年連続の中止となった。

夏の花火も春と秋の神輿もなくて、何を楽しみに生きろって言うんだ?
自他共に認めるお祭り男の俺としては、祭りが中止だなんて死ねと言われてる様なもんだ。

更には呑み屋もやってないし、カラオケもダメだなんてストレス溜まり過ぎだろ!
「だあぁぁぁ!神輿担いで騒ぎてぇ!」
ドン!ドン!ドン!
「何時だと思ってんだ!!おらぁ!」
お隣から苦情が…。

衣替えで、去年新調した半被を出そうと思ったが今年もタンスの肥やしとなりそうだ。


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