第545章 運命に導かれし者達…
ジャジャジャジャーン♪ジャジャジャジャーン♪
この誰もが知っている印象的なフレーズ、交響曲第五番…。
かのルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェンは言った。
「これは『運命』が扉を叩く音だ」と…。
運命に振り回された男がいた。
「これが俺の芸術だっ!」
男はマッチを片手に火を点けまくった。
「燃えろ!燃えろ!
この炎の揺めきこそが芸術なのだ!」
ジャジャジャジャーン♪
その時、運命が扉を叩いた。
「貴様が連続放火犯だな!」
男は警官に取り囲まれていた。
「離せ!俺は炎の芸術家だ!」
火は消され、男は逮捕された。
運命に振り回された女がいた。
「もっと美味しい食べ物はないの!?」
女は金にものを言わせ世界中の料理を食べた。
「私が食べた事がない食べ物を持って来なさい!」
女はグルメも珍味もゲテモノまでも食べた。
ジャジャジャジャーン♪
その時、運命が扉を叩いた。
「これよ!今まで誰も食べた事がないもの!」
女の前には血だらけの遺体が転がっていた。
「殺人及び死体損壊の容疑で逮捕する」
女は満足そうな笑顔で逮捕された。
運命に振り回される家族がいた。
「秋だし、何処か旅行に行くか?」
家族は車で出掛ける事にした。
ジャジャジャジャーン♪
その時、運命が扉を叩いた。
さて、この家族にはどのような運命が待ち構えているのか?
それは運命のみが知る…。
end