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千分の一話噺

第511章 皐月の空に…


もう5月か…。
今年も忙しくなりそうだ。

毎年、GWに私の両親が遊びに来る。
こどもの日だから孫の顔を見るために来るのだが、ついでに母の日もやってしまう為、料理や飾り付けなどいろいろ忙しいのだ。

「お~い、鯉のぼり何処に入れたっけ?」
「和室の天袋じゃない?」
こどもの日の飾り付けは旦那に任せて、私は料理の下ごしらえや両親が泊まる準備をする。
「鯉のぼりなんて何年ぶりだよ」
「仕方ないでしょ、お義父さんが見たいって言うんだから…」
今年はこどもの日当日に、近くに住む旦那の両親も顔を出す事になった。
せっかくみんなが集まるんだから、鯉のぼりを眺めながら庭でバーベキューをしようと言い出した。
「あぁ…頑固だからなぁ親父は…
言い出したら聞かないし…」
「でも、楽しくなりそうじゃない?」
「わ~い、こいのぼりだ!」
五歳と三歳の子供達は大はしゃぎだ。
最近は鯉のぼりを上げてる家も少なくなってるから、たまには良いかも知れない。


こどもの日当日。


「まあ、立派な鯉のぼりね」
「うむ、最近は見ないからな」
母も父も感心している。
「ジィジ、バァバ!いらっしゃい!」
子供達が出迎える。
義母と義父も揃うと挨拶もそこそこにバーベキューが始まる。
「お母さん、いつもありがとう!
ババもありがとう!」
子供達からカーネーションと似顔絵を貰った。


子供達がもう少し大きくなったら、こんなイベントもやらなくなるんだろうな。
だから、今は…。


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