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千分の一話噺

第501章 個性


またお笑い芸人が美人女優と結婚すると発表があった。
「あぁーあ、あんな奴にはもったいないよな…」
俺はテレビを見ながらぼやいた。
「あっそれ知ってる!豚に珊瑚って言うんだろ!」
隣にいた弟が自慢気に言った。

俺は頭を抱えた。
「ば~か、それを言うなら豚に真珠だ!」
「そうとも言うね」
「そうとしか言わない!」
全く、これで双子だって言うのが納得いかない。

「じゃあ、猫には何だか知ってるか?」
「猫に鰹節!」
自信満々に言い放つ。
「…猫に小判だ」
「そうとも言うね」
「そうとしか言わない!」
同じ学校で同じ授業を受けてきたはずなのに、この差は何なんだ?

「兄ちゃんは頭良いけど、バク転は出来ないよね?」
「それは…」
「ダンクシュートも出来ないよね~ぇ!」
「う…」
全く、これで双子だって言うのが納得いかない。

そう、弟は抜群の運動神経と身体能力を持っていた。
同じ学校で同じ授業を受けてきたはずなのに、この差は何なんだ?


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