第34章 scene6:HIMEは君の中にずーっといるよ♡
翔くんとピターッとくっついて、ムギューッと抱き合って、お互いの“好き”って気持ちを思いっきり感じて、それからチューッと
「はい、仲直りも済んだことだし、そろそろギョーザパーティ始めない?」
しようと下ところで相葉さんがパンと手を叩いた。
ってゆーか空気読んでよね?
まあでも僕のお腹もさっきから“お腹すいた”って煩いし、それにせっかくのギョーザが冷めちゃったら勿体ないもんね?
「うん、食べよ♪ あ、あのね、これ僕が包んだの」
「え、マジで? すげぇ、美味そ♪」
翔くんが山盛りになったギョーザのお皿に手を伸ばす。
そして僕が指差したギョーザを箸で摘むと、そのままパクリ…と一口で頬張った。
「どお? 美味しい?」
ワクワクしながら聞くと、翔くんはお口をハフハフさせながら、じっくり味わってから…
「うっま」
と言ってから、再びギョーザの山に手を伸ばした。
「ねぇ、マジで美味いよ」
「本当? ふふ、良かった♪」
こんなに喜んで貰えるなんて、作った甲斐があったかも♪
「あのさ、水を差すようで悪いんだけど…」
僕が包んだギョーザを、次々と翔くんのお皿に乗っける僕に、和が苦笑混じりに言う。
「別に智が作ったわけじゃないからね?」
あ…(笑)
「智と私は“包んだ”だけなんだからね?」
確かに…
僕がしたことと言えば、手先の器用さを買われて大量のギョーザを包んだのと、それから…
「あ!」
すっかり忘れてたけど…
「なあ、ニンニク多過ぎじゃないか?」
ニンニクの大量投入だけだったことを、松本さんに言われて思い出した。
「そうかなぁ…、俺はそんなに気にならないけど?」
「そ、そう…?」
不安になった僕は、相葉さんと和のお顔を見回してみるけど…
「コレ…、かなりだね…」
「確かに…」
二人共…ってゆーか、松本さんを含めて、三人共にしぶ〜いお顔をしていて…