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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第35章 ソニの村の人々





10月21日





私達のジャングル川上りの旅はニックと彼の凸凹コンビも相まって大変賑やかだった

食料調達の度に毎度繰り広げられるサボり魔ニックと鬼教官な彼とのやりとりは最早コントである


昨日なんてのは彼の食料調達命令に珍しく釣りを始めたニックに習って私も一緒に釣りをしていたのだが、釣れた魚は全て食べられる部位の無い物だったそう

そこまで踏まえてまで食料調達を堂々とサボるニックは流石だが、対する彼は大層ご立腹な様子で見事なハイキックをお見舞いしていた

私としては本当に食料調達を手伝っているつもりだったので少々……いや、かなり背筋が冷えたけれど彼は私をチラリと流し見ただけで何も言わなかった


『食料調達は俺達に任せて釣りを楽しめばいいよハニー』なんて絶対に言われないけれど、それだけ甘やかされていると考えるとニヤニヤしてしまう


……まぁ、十中八九私のポンコツポテンシャルから食料調達等到底無理だと見込まれているからだろうけど……


他にもニックが採って来た果実が身震いする程不味くて彼は口にした瞬間にニックの顔面に果実を投げ付けたりしていた

普段クールな彼がニックに対してのみ発動する乱暴な振る舞いに何度もヒヤヒヤしたが、ニックはニックでしっかりやられながらもイタズラ成功とばかりに純粋に笑っていたのできっとニックなりのコミュニケーションなのだろう


それが証拠にニックは恩人恩人と彼を慕い、時には字を習ったり



「ニックってドウ書くノ〜?」


「(肉)こう。」


「ヘェ〜!」



彼のサラサラな黒髪を褒めたりしていた



「オン人の髪はキレイダナ〜、編んだラ高く売れソウダ!」


「触ったら指折るよ。」



そんなカヌー旅を終えた私達は、案内役のニックのガイドでジャングルを進みソニの村という所へやって来ていた

すっかり忘れていたがニックは元々観光ガイドや通訳として成行きで彼が雇ったのだった




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