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Break! 【イナズマイレブン】

第14章 Catch! 〈天晶 瑠璃〉


あれから二ヶ月。もう六月になった。というか、明日には体育祭が控えている。でもこの二ヶ月、これと言ってヒロト君とはデートもする事なく、登下校と休み時間に話すだけ。あの遊園地の観覧車の中でのキス以来、甘い展開はない。

『ついに、明日が体育祭だね』
「そうだね。瑠璃はバレーだっけ?」
『うん。バレーなら得意だから』
「男女混合か…」
『え?』
「いや、何でも」
『ヒロト君は?』
「僕はもちろんサッカーだよ」

サッカー部は一クラス一人まで。つまりヒロト君が出たら、私のクラスのサッカー部は出れない。ヒロト君が圧倒的に強いからだと思うけど。エイリア学園時代、ガイア基ザ・ジェネシスのキャプテンなだけあってシュートは強力だ。フォワードとして大きな力を発揮してくれるだろう。

「バレーも見に行くから」
『うん。あれ、そういえばヒロト君は借り人競争出るんじゃなかったっけ?』
「ああ、そうだよ。なんか推薦されちゃってね」
『足、速いもんね。頑張って』
「うん。瑠璃も見に来てよ」
『勿論。私、ここだから。バイバイ、ヒロト君』
「また明日」

そうだ。明日は体育祭だし、乃愛ちゃんに髪の毛やってもらおうかな。乃愛ちゃんこういうの得意だから。私不器用だからこういうの苦手なんだよね。でも、明日はせっかくの体育祭だし、クラスに少しでも貢献出来るように頑張ろう。

ーー翌日
「おっはよー!瑠璃!星羅!今日は飛び切り可愛く仕上げちゃうよ!」

早めに登校してねって言われたから、学校の門が開く時間に来てみれば、乃愛ちゃんがこのテンションだったから星羅ちゃんと驚いていた。その後は速い速い。あっという間に「愛莉ちゃんヘアー」というものが出来上がり、星羅ちゃんと乃愛ちゃんとお揃いになっていた。

『す、凄い…』
「…」

星羅ちゃんは既に絶句…。そりゃこんな凄いもの見せられたら絶句もするよ…。

『乃愛ちゃんありがとう!私達教室に戻るね!』
「本当凄い…」
「あっはは、星羅ってば大丈夫?体育祭、まだまだこれからだよ!」
「う、うん…」
『じゃあ、行こっか。星羅ちゃん』
「うん」

星羅ちゃんと一緒に階段を登って教室に戻った。既にヒロト君も来ているみたい。

『じゃあね、星羅ちゃん』
「うん」

ヒロト君は何て言ってくれるかな。ちょっとワクワクして向かってみる。

『おはよう、ヒロト君』
「瑠璃、おはよう」
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