第26章 ただの醜い嫉妬だ
「気をつけて行ってこいよー」
『はーい!行ってきまーす!』
合宿から2週間。
今日は体育館で1日練習を終えたオレたちはいつも通り居残り練習をしていた。
山田は部活の備品が少なくなったとかで買い出しに出かけたのだ。
「集合っ!」
宮地さんの声掛けで、体育館に残っていた大坪さん、木村さん、オレが集まる。
「おーい、真ちゃんも来いよー」
「高尾、うるさいのだよ。」
真ちゃんはギロりとこちらをひと睨みしてから、面倒くさそうにオレたちの元にきた。
「緑間、オマエが来ないと始まんねぇだろ?」
宮地さんが舌打ちしながら、ステージに腰掛ける。
そうオレたちは山田と真ちゃんが別々になるタイミングをこの2週間ずっと待ち侘びていたのだ。
理由はアレしかない。
「山田とヤったのか?」
「オイ宮地、もっと違う聞き方ないのか?」
大坪さんが頭を抱える。
そう、オレたちは2人の性事情が気になって気になって仕方なかったのだ。
「黙ってちゃ分かんねぇよ?緑間、どーなんだよ?」
宮地さんの質問に真ちゃんは黙ったままだったが、赤らめた頬が答えを示しているようだった。
「「「いーなー。」」」
先輩3人が声を合わせて叫ぶ。
「え、もしかして先輩たちって、、」
「「「まだだよっ!!」」」
3人はまたもや声を合わせて叫ぶ。