第7章 誠凛の実力テスト
ちゅ…くちゅ…
舌が絡まりあい卑猥な水音をたてる
(な、なんでキャプテンがさやと
キスしてんだっ…
くっそ…
なんだこの気持ち…胸が苦しい)
胸が締め付けられ火神は思わず
ぐっと胸のシャツを握りしめた
「んぁっ…じゅんぺ…んんっ」
「さや…っは…ん」
ちらりと火神を見る日向
火神は苦しそうにさや達のキスを見つめていた
火神には日向の顔が
"俺はさやにキスも出来る間柄だ"
と言っているようで
ギリギリと奥歯を噛み締めた。
*
あれからさやを日向にとられ
日向とさやは一緒に下に降りていった。
皆のおかわり分を持ってきたさやは
さっきの事なんて何も無かったように
変わらず振る舞い
食事が終われば火神の隣に腰を下ろし
勉強を教え始めた。
「(あー…もうなんも頭に入んねー)」
「ここはね、この文章が作者の気持ちを伝えているの」
「(なんでキャプテンとキスした?
なんで…俺の事も拒否しなかったんだ…?)」
「だから、答えはこうなるんだけど
って大我、聞いてるの?」
ぼーっと考え事をしていた火神は
さやの説明を何も聞いておらず
さやは はあとため息をはいた。
時間はもう夜中で周りの先輩達は
皆眠りについていた。
終始睨みつけていた日向も険しい顔のまま
眠りこけている。
「わ、わりっ…ちょっと考え事してたわ」
「はあ…さっきの事ね?」
呆れ顔のさやは机に頬杖をつき
大我を見つめた。
吸い込まれそうな目に思わず
火神は顔を逸らした。
「お前…黄瀬の彼女だろ?
なのに俺には好きにさせるし…
キャプテンとはキスするし…」
「大我…こっちむいて」
さやは火神の顔を両手で包み
自分の顔の方へ向けた