第2章 day1 「有栖川 帝統」
私を膝の上に乗せた帝統さんはガバリと足を開く。
釣られて私の足も開くのでスカートの裾がするりと上がっていく。
慌てて裾を押さえようと手を伸ばすけれど、その手は帝統さんに遮られる。
「なあ、ゆいな。今日のパンツ何色?」
耳元で囁かれながら内腿をゆるく撫でられ、ぞくりと肌が泡立つ。
「 ぴんくっ、です。」
「淡いやつ?」
こくりと頷くと、クッと帝統さんは喉奥で笑う。
「俺の好きなやつじゃん。見せてよ。」
内腿に這った指はスカートの裾をひらりと撫で離れていく。
なあ、と名前を呼ばれ振り返れば、帝統さんは自らの唇をぺろりと舐める。
「スカート自分でめくって?」
いつもよりも細められたアメジストの瞳が私を撃ち抜いていく。
私はこの瞳に弱い。
「わかり…っ、ました…」
ひらりとした裾を指先で掴み、ゆっくり、ゆっくり引き上げていく。
少しずつ露わになる腿がなんだか扇情的に見えて顔を背けてしまう。
その姿さえも帝統さんには興奮の材料にしかならないらしく、腰に当たるモノが早くこの窮屈な場所から出して欲しいと主張している。
「今、興奮してんだろ。」
普段より低く囁く声は、私の鼓膜を甘く震わせる。
こくりと頷けば帝統さんは露出された私の腿からなぞるようにして下着にたどり着く。
「下着意味ねえじゃん。相変わらず感度良好だなぁ。」
びっちゃびちゃじゃねえか。
そう言いながら体液で濡れた下着に、帝統さんは指を這わせた。
「っあ…」
「ゆいなのヤラシイ場所、パンツ脱がせなくてもわかるぜ?まだ序盤も序盤だぜ?こんなんで最後まで持つのかよ?」
「あっわか…ないっ。」
下着の上からクリトリスを爪で弾かれ、身体がブルリと震える。
「ほんっとさ、俺好み。このまま食っちまいてぇ。」
ククッと笑い帝統さんの唇が私の唇に触れそうになった時、遠くからピンポンとチャイムが鳴った。
「メシ、来たみてえだな。」
帝統さんは私から指を離し、私を抱き上げるとそっとソファに座らせてくれる。
待ってろよと言いながら帝統さんはルームサービスを取りに行ってしまった。
疼く身体が、苦しくもどかしい。
濡れた下着が不快でしょうがない。