【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第54章 オオカミさんと赤ずきんちゃん
「愛しくて、離れがたい。こんな気持ちになるのは初めてだから、みょうじさんの気持ちを大切にしてあげたい。でも、すぐに手を出したくなるんだよね......これが普通なのかな?」
「ありがとうございます。きっと、普通なんじゃないですか?私も皆さんと居る時に『抱きつきたい』って思う時があります」
きっと......そういう時って、真っ赤な顔でそわそわしてると思う。
「いつでも、抱きついてくれていいよ」
「その必要がないのは、我慢できなくなる前に抱きしめてくれるからです。だから、増長さんのプランを受け入れます!」
言い切ると同時にふわりと抱き上げられた。
「ありがとう。禁欲したら、求めてくれるってことだね?」
「きんよく?」
ベッドに倒されると、そっと身体が離れる。
「こんなに綺麗で、むしろ武器になるよ......見るのは俺だけでいいけど」
優しい瞳で見つめられると恥ずかしくて、顔から火が出そうだ。
熱い頬に手を当てたまま見上げると目が合う。
「顔、赤い......」
彼の顔も心なしか赤い気がした。
いつもは余裕で、涼しい表情なんだけど。
「俺も無理かも......身体を見られるのはいいけど、見るのはちょっと照れるかもね」
「私が見られる側ですよ?」
「そうだね。本当に変だね......」
彼の言う通りどこかおかしくて、同じタイミングで吹き出してしまった。