【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第41章 Fake Marriage
「みょうじさんが初めて見たのは暉のだし、初めてあんなに触れられたのは......倫毘沙だよね?」
「はい......キスとか、キスマークは増長さんが初めてですけどね?これって、どれくらい残るんですかね?」
「どうなのかな?」
「気になります。今日付けたところは......物凄く濃く付けといてください」
再びそこに口付ける彼を、見つめながら『少しでも長く残りますように......』って願いを込めた。
頬に手を添えられると、唇に柔らかなものが触れる。
「俺にも付けて?好きなだけ付けていいから」
えっ......?
「だめですよ。仕事で困るかもしれません」
「大丈夫だよ。メイクさんに頼んで、消してもらったりできるんじゃないかな」
「でも!増長さんが、恥ずかしい思いをするのはだめだと思います」
「ふふっ。それなら、俺も健十と一緒でセクシー路線でいこうかな?」
「ええっ!」
「そのうち、ラブシーンやベッドシーンの仕事もくるかも。アイドルでもするもんね?」
それは、すごく嫌だ......。
誤魔化そうとしても、根本的に彼が大好きなんだと思い知らされる。
「でも『後先考えたら、楽しくない』って言ったのはみょうじさんだよ?それなら、俺の為に付けてほしい。だめ?」
甘えるみたいに額をくっつられるけど、こんなの反則だ。
「だめ......じゃないです!」
「ありがとう。それならどうぞ」
そう言うと、身体を引き寄せられた。
私は胸板辺りに口付ける。
肩に口付けて......お腹に......。
「あれ?」
「ぷっ、はは!付けすぎだよ?」
注意したくせに、同じことしちゃった!
「ごめんなさい。つい勢いで......」
「ううん、嬉しいよ。ありがとう」
微笑んだ彼にぎゅっと抱きしめられると、どうしよう......ときめきが止まらなくて胸が苦しい。
本当に死にそう......。
「ねぇ、触って?」
「はい」
「ふふっ、いい返事だね」
目線は自然とそちらに向く。
「大きい......これが......」
いや......想像したら痛そうだからやめておこう。
思わず首を横に振った。