【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第5章 響きあうHarmony
増長さんはリーダーと呼ばれながら前に出るタイプではないけど、縁の下の力持ち的な人だと思う。
皆が困った時には、引っ張ってくれる感じ。
「増長さんって、本当にすごいですよね。MooNsの皆さんのことをよく理解してて、勉強になります!」
「そんなことないよ......」
謙虚な姿勢も、素晴らしい。
「なまえちゃーん!つばさちゃーん!」
どこかから、阿修くんの可愛い声が聞こえてきた。
そちらの方向を見ると、ピンクのアヒルのボートに乗ってる?
阿修くんと是国さんの可愛い2ショットだ。
川辺まで行って眺めよう。
「可愛いー!いいなー。」
「お子さまって感じだよな。」
隣にやって来たのは剛士くん。
スタジオで一緒に居る時間も増えて、大分打ち解けたんだよね。
出会った頃が嘘のように、私の中で気を遣わなくていい存在になっていた。
「ええ......楽しそうですよ?」
「確かに、お前も似合うと思うぞ」
笑われた......?
「剛士くん、一緒に乗りましょうよ!」
「はっ?一人で乗れよ」
「だって私カナヅチだし。剛士くん夢見が悪いですよ?」
その腕を掴むと、問答無用で引きずって行く。
「待て、なまえ!何で転覆する前提なんだよ!」
「私、泳げる人が好きなんです。アヒルさんボートで見極める?ふふっ、将来に役立ちそうです。ありがとうございます」
「おい、何の話だよ?」