【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第14章 胸騒ぎのChristmas Color
「澄空、昨日のアレンジの件は?」
剛士くん、気にしてたもんね。
「メールを送り直しました。そろそろ返信が来てるかもしれません」
そう言って、携帯を操作する彼女を見つめた。
「あれ?」
でも、その表情は険しい。
「で、返信は?......おい、澄空」
様子からして、返信は来てなかったんだろう。
「何か......おかしい」
私の表情は、そんなに曇っていただろうか。
増長さんと鏡越しに目が合った。
「顔色悪いよ。大丈夫?」
「はい......」
何かが起こる。
これはきっと、序章に過ぎないーー。
つばさちゃんにどうやって伝えよう?
隣に座るその表情は暗い。
信号で停車したバス。
聞こえてきた音に、心臓が跳ねた。
「つばさちゃん、窓開けて!」
言うと同時に窓が開く。
どうやら、彼女も気づいていたようだ。
気になったのは街に流れていた曲だった。
〜 ♪
他のアイドルが歌う曲。
それは、彼らが昨日レコーディングした新曲だった。
発表前の新曲が流れているなんて......勿論、異常事態だ。
この場にいる皆が、混乱している。
きっと、最悪の結末が待ってる......。
すぐに、私達は篤志さんと修二さんに事情を話しに向かった。