【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第2章 重なり合うMonochrome
ついに、違和感が確信に変わった。
それは彼女も同じだったようで、つばさちゃんがブース内に声をかける。
「どう言ったらいいか分からないんですけど二人のハモりが硬い檻の中に閉じ込められちゃっていて......」
きっと......思っていることは同じだと思う。
「はぁ?」
肝心のプロデューサーさんは、何も感じていないみたい。
「ちょっと貸してください」
機材の中にあったキーボードの前に行くと音階を弾いて確認した。
そのまま、違和感のあるメロディーを鍵盤で叩く。
「このメロディーです!」
プロデューサーさんがすぐさまスコアを確認してくれる。
「ここ......完全にぶつかってるね......」
どうやら、二人のハモリメロがぶつかっていたそうだ。
訂正後はスムーズにレコーディングが終了した。
「「お疲れさまでした!」」
夜叉丸さんに連絡をする為につばさちゃんが部屋出て行った。
本当に無事に終わって良かった。
最初の仕事からレコーディングなんて、A&Rという仕事は予想以上に大変な仕事なんだと実感する。
色々勉強しないと!
「いつから気付いてたの?」
聞いてきたのは是国さんだった。
「違和感を感じたのは車内でメロディを聞いた時です。つばさちゃんも同じタイミングで気付いていました」
「そうなんだ」