【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第12章 Colorful Party
それぞれの作業が進んでいく中百くんが呟いた。
「もしかしたらこういうのが俺達のライブの原点なのかも......」
きっと百くんの言う通りだよね。
ハコの大きさなんて関係ない。
大切な人に届けたい。
喜んでほしい。
その為に出来ることを精一杯全力でする。
ドームライブも、こういう気持ちで臨もうと......。
計画はちょっと失敗したかもしれない。
でもおかげで思い出せた気持ちがあるようだった。
曲の準備も出来てリハも完璧。
私達の用意は21時には間に合った。
素晴らしいチームプレイだったのに、待ち人は来ず。
「夜叉丸さん......来ないね......」
「残業でも入ったんでしょうか?」
時間だけが刻々と過ぎる。
時計を見れば、時刻は22時30分をまわっていた。
その後も無情に時間は過ぎて、電話も繋がらないままだ。
「約束忘れてんじゃないか?」
「何かあったんじゃ......」
どんどん不安になる。
23時30分。
結局、連絡は取れないままで日付が変わってしまった。
なんで......?
どうして......?
沢山の疑問が浮かんでは消え、浮かんでは消え。
「ハッピーバースデー、夜叉丸さん......」
静かない空間に
悠太くんの切ない声が響いたーー。