【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第9章 All Together
「ご、ごめんなさい!」
裾を掴んでいた手はいつの間にか、彼の腕を掴んでいたようだ。
増長さんも見かけによらず鍛えられた腕......って、違う!違う!!
慌てて身体を離す。
「ふふっ、そんなに慌てなくもいいのに。帝人は何に驚いたのかな?」
「せ、せめて教えてほしいですよね。まさか、百くんが何か見えてたとか?」
気になり出したらそんな気がしてきて、何だか寒くなってきた。
「剛士のことをからかってても、みょうじさんも怖がりだったんだね」
笑いながら彼は上着を肩にかけてくれる。
体温が少しずつ戻っていく気がするけど......。
「幽霊は無理です、絶対無理!!」
「ライトが一つしかないから、引き返すなら二人でになるけど」
確かにそうだけど、まだ奥まで洞窟は続いている。
今、戻ってしまえば時間を無駄にするだけだ。
「上着、ありがとうございます......大丈夫です、行きましょう!」
「本当に、大丈夫?」