【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第76章 成功の秘訣、刻みたい熱
そこに被っていた物を取り払うと、その熱に口付けた。
「みょうじさ......ん」
突然のことに増長さんは戸惑っているみたい。
「んっ......どうですか?」
「うん、気持ち良いけど......やっぱり」
え......?
あっという間に抱きしめられる。
「一人で気持ち良くなっても意味ないよ。俺は、二人で気持ち良くなりたい」
「えっと、それは......」
嬉しいけど今の状況だと......困る。
「分かってるよ。無理矢理ごめんね。泣かせたくないし終わりにするよ」
「無理矢理でも増長さんならいいです......」
「え?」
「私も触りたいんですけど、さすがに人前では......恥ずかしい」
火照った頬を両手で包まれたと思えば、そのまま顔が近づいた。
唇が触れる寸前で彼の動きが止まる。
「ふふっ、ありがとう......キスはしてもいい?」
『私だって触れたい』
そう伝えたくて......甘えるみたいに、鼻をこすり合わせた。
「はい、沢山してください」
触れたい。
きっと、同じ気持ちだよね。
「あと......怖いので朝まで守ってくれますか?」
返事は聞かないままギュッと抱きついた。
どうしてかな?
やっぱり......ドキドキするけど安心する。
「ふふっ、もちろんだよ。俺が一生守ってあげるね」
優しい声と共に唇に柔らかなものが触れた。
前にもこんなこと......あったな。
あの日も朝まで守ってくれたよね?
「ありがとうございます。増長さんが隣に居てくれて良かった......すごく心強い」
「こちらこそありがとう。みょうじさんが俺を頼ってくれる時は、解決する方法を必ず見つけるから......一番に頼ってほしいんだ」
「頼りにしてます......本当にありがとうございます」
微笑み合った私達は眠りに落ちるまで
何度も、何度も、キスをしたーー。