【Harry Potter】 Missing Heart
第20章 瞬間心重ねて
もう止められないことは分かっていた。またスネイプももすでに大人で自分で責任を負うことが出来るだろうと思ったのだ。子ども同士の恋愛とは分けて考える必要があるとルーピンは考えた。
「君はこれから先どうしたいと思う?」
「・・・分かりません。でも今の関係は損ねたくないです。」
「そうか。では君がそう思うならば、彼との関係を損ねないように気を配るべきだね」
自己選択の援助にルーピンは努めた。
だから敢えて出過ぎたアドバイスはしないことにした。
(選択するのはとセブルスだ。)
「ただ、これは言えるけれども。自分の思っていることを言語化して相手に伝えることも時には必要だよ。こう思っているだろう、とか。ああ思っているだろうと推測して相手に
当てはめて決めつけるのは良くない。人の思いとは意外と言葉にしないと伝わらないものなんだよ。そして互いに誤解をし傷つけ合うことになる。」
分かるかな?とルーピンがいうとは頷いた。
それ以降はとルーピンは心の話をすることはなかった。その後1ヶ月間はからは動きもなかった。毎日、二人は勉強を教え教わる関係に終始していたのだ。
(諦めたのかな。)
とルーピンは思っていた。それもそれは選択の一つであり仕方のないことだと思っていた。だが、昨日。スネイプの部屋を通りかかったらスネイプからに対するねぎらいの言葉に泣き出した。抑圧していた想いが解かれた瞬間だった。自分の思いは認められなくても自己の存在の”承認”はしてほしいと彼女は願っていたのだ。だが、スネイプも恋の自覚の経験はあっても以降は分からないでいた。
気付けばルーピンはスネイプの部屋の扉を解錠して二人の間に入っていた。見ていられなかったのだ。
ルーピンも何時までも”リリーエヴァンズの記憶”にとらわれ苦しむスネイプを見ているのは辛かった。
そして、現在に至る。
試験は無事終了したのに血相を変えてを追いかけるスネイプを見て二人の間に何かが起きたのではないかと察したのだ。