第66章 事実。
-数か月前-
病院でのこと
先生「急性低音障害型感音難聴だね」
「それって治りますか?」
先生「ストレスや、体の疲れとかでなってしまうけど、薬飲んで安静に休んでたら治ります。だけどその歳でなるのはめずらしいね。何かストレスとかで思い当る事ある?」
「ストレスじゃないんですけど・・・・」
先生「ん?」
「耳が聞こえにくくなる前日の事を、途中までは覚えてたんですけど・・・気づいたら次の日の朝、ベッドにいたんです。それから、耳から低い耳鳴りがして聞こえにくくなってました」
先生「記憶が無いのかい?」
「・・・はい」
先生「他の病院で見てもらったりはしてないの?」
「はい・・・・・」
先生「そりゃいかんな。紹介状書いておくから、早くちゃんとした病院で検査してもらってきなさい」
その日私は、茶色の封筒に入った病院の紹介状を受け取った