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My Dearest ♡【R18名探偵コナン短編集】

第1章 月のみぞ知るSerenade【怪盗キッド】


あれから1ヶ月。
キッド様は続きは今度って言ったのに何の音沙汰もなし。

あれは夢だったのかな。
ずっとああなりたかったから幻想を見ていたのかな。
私の描いてた理想そのものだった。
でも体をなぞられて愛撫された時の感触は今でも覚えている。

毎日毎日あのことを思い出してひとりでしてしまう。
それが虚しくて、寂しくて。

寂しいよ…キッド様


あの続きはいつしてくれるの?
いつ来てくれるの?
今度っていつ?

部屋のバルコニーから月を見ながらそんなことを思う。


あの日もこんな満月だったな…



「お待たせして失礼しました、お嬢様」

「え?!」

どこからとなくキッド様が現れて気づけば私の隣に立っている。

「キッドさ…っん」

「しー。今夜は貴方に会いに来たの警察などおられませんが、あまり騒がれると誰かに気づかれてしまいますまどかお嬢さん」

手袋越しの人差し指で口を塞がれた。

「今宵はあの快楽の続きを致しましょう。
最後までお付き合いいたします」


ぎゅっと抱きしめられて、片手は私の顎に、もう片方の手はゆっくりの体のラインをなぞられて下の方に移動する。

キスをされ、腰を撫でられて力が入んない。

「…ん…っ」


キッド様はキスがうますぎる


どんな女性もトリコにしてしまう、快楽に溺れてしまうような
そんな
貪るようなキス



気持ちいい…


目を不意に開けるととても綺麗な顔立ちだと分かる。モノクル越しだけど思ったより幼い顔。

好き…だけどあの夜のことが私を不安にさせる、


「なんであの時途中で帰っちゃったの??」

言っちゃった。

不機嫌な私をキッド様はびっくりした様子。

「申し訳ございませんお嬢様。
貴方に隠し事をしたくないのでお話します。
怪盗キッドは貴方が思っているほどオトナで、余裕はないのです…」


え?


「あの時、貴方の言葉と恍惚とした貴方の表情を見て理性と余裕がなくなりそうになったのです。余裕を持てずこのままだと貴方を乱暴に、傷つけてしまいそうになったのです…本能に負けて」

そう…だったんだ…
嫌われたんじゃなかったんだ…
なんだ!

「いいんですよ…?今夜は乱暴に私を求めてください。余裕なんてなくていいです!
私をオトナにして…?」

ブルーの瞳を見つめながら言う
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