第7章 正義と不義の表裏一体
朝、目覚めて身支度整えて電車に乗る。たったそれだけなのに、周りからすっごい見られてる。何ならめちゃめちゃ声掛けられる。
「お姉さん体育祭出てた人だー!」
「君!頑張ってたじゃないか、おじさん感動しちゃったよ。」
「体育祭出てた子だよね?連絡先交換しない?」
「トーナメント出てた男の子と付き合ってるて本当なの?」
「あ、ははは。ごめんなさ~い。」
はぁ、と大きな溜息が零れた。朝電車に乗るだけってこんなんだっけか。電気との付き合ってるていう一時のニュースが何故か朝の番組でちょこっとでも流れるってなんなの。有り得るわけないでしょ。憂鬱な気分が空にも現れているかのように結構な雨が降っていた。蒸し暑いし髪はうねるからいい事がない。
「おはよ~。」
「おはよー!奏と上鳴SNSニュースになってて吃驚した!」
「それな!芸能人じゃないんだからほっといて欲しいし、付き合ってもないからさ。もう、朝からめちゃくちゃ声かけられるしさ。」
「私も!ジロジロ見られて恥ずかしかった。」
「俺なんか小学生にドンマイコールされたぜ。」
「ドンマイ。」
「うわあああ!!」
私以外にも見られたり声掛けられたりしてる人は沢山いるみたいで、瀬呂君に追い討ちをかける梅雨ちゃんに苦笑い。丁度チャイムがなり、何事も無かったかのようにみんな席について静かにした。
「おはよう。」
静かに入ってきた相澤先生は私たちにむかって挨拶をすると私も含め皆挨拶をする。
「今日のヒーロー情報学ちょっと特別だぞ。コードネーム、ヒーロー名の考案だ」
「「「胸膨らむ奴来たああああ!!!!」」」
静まりかえった教室が一気に大盛り上がり。自分たちが将来名乗る名がこれから決められるのだ、盛り上がらない訳がない。