第6章 【番外編】休校の2日間
お互い半目になったプリクラに腹抱えながら笑い、落書きもしてプリントアウト。携帯にデータ送信もして全部保存する。
「電気目でかすぎでしょ、少女漫画じゃん。」
「奏も人のこと言えないから。顔の4分の1目じゃん。」
「それは盛りすぎ。」
お互いのプリクラを見て各々色々言う。乙女かってぐらい盛れたプリと半目不細工極まりないプリの二枚が同一人物なのだから加工って怖い。
「俺クレーンゲームやりたい。」
「いいよ、見にいこ。」
電気に言われて付いていくといっぱい立ち並んだクレーン台。お菓子のタワーやフィギュア、いっぱい並んでる中で目に留まったものがあった。
「可愛い、」
結構大きめのうさぎのぬいぐるみが私の好みどストライクを貫いてきた。めちゃくちゃ欲しい、のだけど残念ながら私はクレーンゲームが苦手なのだ。諦めるしかないか~。
「奏、そのぬいぐるみ欲しいの?」
「え、うん。でも私クレーンゲーム下手くそだから無理かなって。」
「よーし、電気君が奏のために取っちゃうぞ。」
「え!?いいよ、電気他にしたいところ無いの?」
「いーのいーの、俺得意だから、やらせて。」
そのまま電気は財布から硬貨を取り出し機会に入れる。何時にない真剣な表情の電気、集中しているのが私に伝わってくる。
得意だ、と電気の言ったとおり、アームを機用に動かしてどんどん近づけていく。下手な私にはテクニックとかあまり解らないけど電気は5回でお目当ての人形をゲットしてしまった。
「やった!電気すごいじゃん!有難う!!」
「どーいたしましてー。俺からの3位入賞プレゼントって事で。」
「本当に有難う!大切にするね。」
帰り道、ずっと電気にもらったぬいぐるみを抱きしめ離さなかった。なんか、今日はしってるいるはずの電気じなくて知らない電気も沢山知れた気がする。
例えるなら、距離がずっと近くなったような。可笑しいかな、?
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