第2章 完璧
「え?」
なぜ、笑われた?
いや、別に反応してくれるのは当たり前にいいんだけど
私の発言に、引く人は多いとしても
吹き出す奴はこれまでいなかったぞ?
何この人、かわいい+変な人………
ま、私が言えたことじゃないけど………
「噂通りだね、卯月さん
噂通り、ホントに変な人」
「え、あ………ハイそうですか…………」
「クラス1に留まらず、学年1の変な人じゃないか?」
クスクスと笑う赤司くん
すると私の顔に手を伸ばして
「………えッ………ちょ……」
メガネを、没収されてしまった
瞬間、いきなり現れるぼやけた世界に癖で目を細めてしまう
「目、見えないの?」
「………見えますけど」
「言い方を間違えたな
目、悪いの?」
赤司くんの「見えないの?」に対してははっきり「見える」と答えたが………
だって、目が見えないなんて、私本も読めないじゃないか←
「悪いの?」に対しては肯定すべきか否定すべきか………
「普通?」
「疑問系なんだな、目を細める辺り相当目が悪いだろ?」
赤い私のメガネを開いて、じっと観察したあと
彼は、なんの断りもなく私のメガネをかけていた
(………メガネが欲しかったのか?)