第2章 1-E 威土 秋璃
それにしても久しぶりやわ、誡斗と歩くんら。
チラッと隣を歩く誡斗を見上げる
なんか、かっこよなってるな……こいつ。
ドキッ
ん?”ドキッ”?
は?なんや、”ドキッ”って。
秋「どーゆうこっちゃ⁉︎」
ビクッ!
誡「うおっ!いきなり叫ぶな!びっくりするだろーが!」
まてまてまて。
一回落ち着け自分。
誡「おい?きぃーてんのか?」
なんや?
じゃあ、自分は一回フったこいつがまた好きなったってことなんか?
誡「おーい!返事はしろ!おーい‼︎」
いや、でも数時間でこんな好きになるわけがない!………多分。
え?てことは……
ジーー
誡「な、なんだよ。今度はいきなり見つめてきやがって」
別れた時も好きやったってことか?
秋「っ!」
誡「は?どーしたんだよお前?顔真っ赤だぞ?」
秋「な、なんでもないわ‼︎あ、そーいや自分、今日ははよ帰らなあかんかったんや!じゃあまたなバイバイ‼︎」
誡「おい!待てよ‼︎」
いややーーー!
なんで追いかけてくんねん‼︎
秋「おまえの帰り道こっちやないやろ!」
誡「あー!ちげーよ!でも、待てよ‼︎」
秋「またへんわ!うちで可愛いワンちゃんがまっとんねん‼︎」
誡「しるか!とりあえず止まれ‼︎」
ガシッ
ギュッ
な、ななななななんやこれ‼︎
今、自分は誡斗に腕を引っ張られそのまま抱きしめられた
秋「は、離せ誡斗!はよ離すんや‼︎」
つ、付き合っとった時もこないなことせーへんかったのにいまさらなんやねん‼︎
自分が別れたんも、それが1番の原因やったっちゅーのに……