第1章 胸騒ぎ
「なんか、大変そうだね。。大丈夫かなぁ。」
「んー。いいんじゃね?二人の問題だし。飯くわねーならちょうだい。」
「そうだけど。。。あの彼氏さんちょっと心配だなぁ。落ち着いてないんでしょ?」
「知らないし。どうでもいい。」しつこかったのか、少し不機嫌だ。
「あ、そうだ。隆二!あっちついたら、着物きようよー」
「なに?着たいの?おれ、人力車のりてー。」
「じゃあ、着物着て人力車!きまりー!」
「早くつかねーかなぁ。」
ウキウキの私たちとは違って、元カノさんたちは険悪な雰囲気だった。
京都に付いても先にさっさと降りていってしまった。
「ちょっと!祥斗!待ってよー。荷物!」重たそうなブランド物の旅行バックを一人で持って後を追う彼女さん。なんで、キャリーにしなかったのかな?
「おまえ、これちょっと持ってて。」隆二が二人の荷物が入った大きなキャリーを私に渡してきた。