第3章 ギークと幽霊夢主の話
放課後、みんなは帰って行った。
確かなまえは誰かに突き飛ばされたって言ってたっけ。
なまえの教室に行くと、なまえは窓際で音楽を聴いていた。
「何してるんだい?」
カーラ「あ……お前は……」
明らかにほかの生徒とは雰囲気が違う。
「まあ、俺様のことを知らない人なんているわけないもんね」
カーラ「そういうお前はどうして?」
「いいよ、教えてあげる。あのなまえちゃんには死んでもらう。俺様の気持ちをわからないなんんてね。圧力をかけても動じなかった。それなら死んで後悔すればいいってね」
カーラ「そんなことさせない!」
「へえ?」
王子様の声に反応してどこからか生徒達が出てきてオレをつかんだ。
これじゃ身動きがとれない。王子様は不気味な顔で教室に入って行った。
このまま何もできないのか?それは……いやだ。
なまえは突き飛ばした犯人を教えてほしいと言っていた。
だが、オレはなまえには生きて、幸せになってほしかったといつしか思うようになっていた。
たとえ、オレと出会わなかったことになったとしても。