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最愛 【黒子のバスケ】

第4章 揺れる心


緑間が俺の目を見ることなく席を立ったけど、こんなんで引き下がるなら最初から呼び出さねぇ。


「好きだ」

店内中の視線が集まったけど今はそんなことどうでもいい。
アメリカに戻る前にはっきりさせてぇ。


「貴様……俺のことが好きだと勘違いされるだろう!」

「もう会わねー奴に何思われたって別に関係ねーよ。今は黒須の話だ」


慌てて引き返した緑間に座れって視線を送ると、何も言わずに席に座った。


「黒須が好きだ。だからお前を真太郎って呼ぶ理由が知りてぇ」

「…」

「誤魔化すなよ」

適当な言い訳で逃げるつもりだと察して先手を打つと、デカい溜息が聞こえた。


「詳細は俺からは話せない」

「チッ。…んだよ」

「だが、今お前が思っているような関係ではない。みさきはうちの患者だ」

「は?」

「これ以上は言わない。みさきの名誉に関わることだ。俺の一存では喋らない」

言えないじゃなく言わない
喋れないじゃなく喋らない

ここまでだな…

詳しいことは何も分からなかったけど、緑間と黒須はお互いを名前で呼び合う程の親しい仲で、でも別に男女関係があった訳じゃねぇってことだけは分かった。

どんな手を使っても俺を牽制するつもりなら俺の考えを肯定すれば良かっただけなのに、それをしなかったってことはそこに嘘はねぇはずだ。

けど……
緑間を名前で呼んでるだけじゃねぇ。
緑間もなんの違和感もなく名前で呼んだ。

多分ここ数年の付き合いじゃねぇな。

結局疑問は増えたし、黒須の気持ちは分かんねぇままだけど、俺が何を言おうが緑間から聞けるのはここまでなのは変わらねぇ。

緑間に続いて外に出ると、最後にあいつの目が鋭く俺を見据えた。

「みさきは誰よりも幸せであるべきだ。覚悟がないなら絶対に手を出すな。もし傷つけでもしたら、お前といえど容赦しない」


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